2014年9月18日
大手MLMのオムニチャネル対応 販路の多様化進むダイレクトセリング

老舗のMLM企業として知られる日本シャクリーが6月にオンラインショップサイト「シャクリーヘルス&ビューティークラブ」を立ち上げ、通販事業を本格導入した。市場の多様化やネットビジネスの拡大を踏まえ、会員のみならず、幅広いターゲットに対し商品の魅力を伝えることが目的だ。2012年にはフォーデイズが、昨年はナチュラリープラスやニュースキンジャパンなどが開始している。なぜ大手MLMが通販事業に着手するのか。時代とともに変貌を遂げるダイレクトセリングのオムニチャネル化を追った。




日本訪問販売協会が会員に実施した調査によると、訪販のみを行っている企業は全体の4 割弱。それ以外の取引形態としては、ネットワークビジネスが35%でもっとも多く、業態が異なる通販が14%、電話勧誘販売が6 %だった。ダイレクトセリング業界では以前より、通販を手法として活用したいという要望が少なくなく、商品の愛用者を拡大するという意味からも通販の有効性について早い段階から理解が進んでいた。インターネットの浸透により参入障壁が低くなったことからネット通販を導入する企業が増えたが、各社にいえることは、本業であるダイレクトセリングと通販のすみ分けを明確にしているということだ。そもそも愛用者向けのサービスは、「ビジネス会員にならず、気に入った商品を買うだけ」という人たちの受け皿として始まったもの。愛用者と組織は性質が異なり、これを見誤ると“本業”である組織の均衡が崩れるおそれがある。ダイレクトセリングは、販売員や会員がコミュニケーションを通じて商品を販売する形態で、対面販売でない通販とは真逆にある。販売員のモチベーションが売上に直結するし、説明不足による勧誘時のトラブルも避けなくてはならない。ましてや通販とは同一カテゴリーの商品でも高額にせざるを得ないことから、同じ土俵で戦うのは困難と思われていた。

それでも、なぜダイレクトセリング企業が通販に着手するのか。それはブランドイメージの確立と消費者認知の向上にほかならない。MLMに対するネガティブなイメージを払拭し、企業地位を高めることも理由のひとつだ。一部、試験的に実施するニュースキンジャパンは導入目的を「ディストリビューターのスポンサリング活動の推進と、一般へのブランド認知向上」としている。同社は12年にも東京・銀座に期間限定店舗をオープンするなど、潜在顧客の獲得について取り組んできた。日本シャクリーは「ウェブ広告を経ての通販登録が目立つ。開始後2 ヵ月なので、成果はまだまだ。初めて触れる人のためにサンプルやトライアル品を充実させている」と通販ならではの取り組みに注力する。ナチュラリープラスでは、販売チャネルの多様化と事業規模拡大を導入の理由と話す。
一方、通販事業をスタートさせた後、MLMを導入したというユニークな企業も存在する。ニナファームジャポンは03年に通販を開始し、07年からMLMに着手。MLM会員には通販、小売、テレビCMなどを展開していることで安心感や信頼を与えている。業界団体関係者は「競合の多い通販でMLM企業が早々に大きな売上を記録することは簡単ではないが、SNSを用いた展開など、マーケティング面は多様化するに違いない」と展望している。




健康産業新聞1543号(2014.8.27)より一部抜粋
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