2014年9月9日
【青汁特集】「野菜不足補う」定番商材へ 機能性重視の製品投入も続々

■消費増税の反動減、7月には前年並みに回復
4月に実施された消費増税は青汁市場にも大きな影響を及ぼした。2~3月の売上高は駆け込み需要から前年同期比3~4割と伸長。4月以降、その反動減があったものの、6 月には前年に近い水準まで回復した。特に回復が早かったのが1,000円以下の青汁製品を主力に販売するドラッグストアや量販店などの店販ルート。3,000円以上の青汁製品を取り扱う通販ルートは店販ルートに比べやや回復が遅れたが、7月にはほぼ前年並みに戻した。

薬系ルートでは、山本漢方製薬の『大麦若葉粉末100%』が売り上げを伸ばし、今年上半期は前年同期比15%増を記録。通年では10%増を見込む。「6 月中旬以降から売り上げは明らかに戻った」という。大衆薬卸大手の大木も青汁の販売は順調で、試飲会やスティック分包によるトライアルセットの投入などで拡販を進める。「売り上げはまだまだ伸びる。青汁の試飲会は、お客様とのコミュニケーションのきっかけづくりとしても利用できる」としている。

通販ルートでは、アサヒ緑健とキューサイが市場を牽引。えがお、エバーライフ、新日本製薬、健康家族、サントリーウエルネス、世田谷自然食品などの大手通販メーカーも青汁製品の拡販を進める。新日本製薬は昨年3 月に発売以来、1 年で284万杯を突破した『朝イチスッキリ!青汁サラダ』を4 月にリニューアル発売した。20~60代の働く女性が主なターゲットで、忙しい朝から不足しがちな栄養素を手軽に摂れ、ダイエットを目的に1 食を同品に置き換える食事代替食品として提案する。えがおは『えがおの青汁満菜』を中心に展開。「市場性は高く、売り上げは着実に伸びている」という。ケンコーコムの今年上半期の健康食品部門の売れ筋トップとなったのは、昨年に引き続き、ヤクルトヘルスフーズの『ヤクルト青汁のめぐり7.5g×30袋』。ネット通販の売れ筋価格帯は2,000~3,000円台が中心だ。

受託加工サイドでも順調に受注量を伸ばす企業が多く、各社とも安心・安全な原料・製品づくりや新素材の採用、風味、粒度、栄養成分、商品バリエーションなどを工夫し、差別化を図っている。青汁の受託加工を得意とするシェフコ、ミナト製薬、東洋新薬、九州薬品工業、百年生物化学研究所、日本薬品開発など各社への聞き取り調査によると、前年より売り上げを下げた企業は1 社もなく、青汁の受注増に対応するため生産体制の強化や原料の安定確保を進める動きが活発だ。本紙が6 月、健食製造企業を対象に実施したアンケート調査でも、上半期の人気受注素材ランキングで青汁は3 位にランクイン。下半期の人気受注素材ランキング予想でもコラーゲン、プラセンタ、植物発酵エキスに続き4 位となり、受注素材として定番化している傾向にある。




■今秋、日健栄協が規格基準公示「品質」「機能」重視へ
製品形態は、大麦若葉やケールをベースとした粉末・顆粒製品が売れ筋。100%品のほか、他の青汁素材との組み合わせや、乳酸菌、オリゴ糖、食物繊維、カルシウム、酵素・酵母、コラーゲン、豆乳などを配合し、機能や飲みやすさを工夫した商品も数多く流通する。粉末品は、加熱殺菌して乾燥末にしたタイプと、栄養素や酵素などを損なわずにエキス末にした2 種類が流通する。エキス末はパイオニアで47年の販売実績を持つ日本薬品開発が製法特許を取得する。搾った汁をフリーズドライでエキス末にした青汁は乾燥粉末の青汁とは栄養成分や機能面で一線を画す商材として安定市場を築いており、日本薬品開発では10月期に5 %増を見込む。このほか、エキス末ではヤクルトヘルスケア、やずやなどが安定した売り上げを確保した。
一方、4 月には、米国産の大麦若葉エキス末に放射線照射による殺菌がされていたとして、東京都が自主回収するよう輸入元のグリーンバイオアクティブに行政指導したことを受け、自主回収や販売自粛する騒ぎも。ただ、他原料や製品への切り替えなどが進んだこともあり、市場への影響は最小限にとどまった。粉末・顆粒状のスティック分包タイプのほか、大手食品メーカーが野菜ジュース製品の品揃え強化の一環として、紙パックタイプの青汁製品を投入する動きも相次いでおり、市場に定着するか注目されている。

青汁素材では、明日葉、桑葉、甘藷若葉、ボタンボウフウ(長命草)、ハト麦若葉、ヨモギ、カワラケツメイ、クマザサ、ゴーヤー、海藻、ブロッコリー、イグサ、モロヘイヤ、アスパラ擬葉、ホウレンソウ、キャベツ、緑茶など多彩な素材が利用されている。新素材では、わだまんサイエンスが胡麻若葉末を提案。ビーエイチエヌは昨年4 月から、鹿児島県喜界島産のボタンボウフウ原料「BHNボタンボウフウ粉末」を投入し、提案を強化している。またクロレラやスピルリナなどの微細藻類由来の素材を青汁用途で提案する動きも。今秋には、日健栄協から大麦若葉、ケール、明日葉、桑葉、ボタンボウフウの5 種類の「青汁食品」の規格基準が公示される見通しだ。「野菜不足を補う」、「家族で飲む」、「美容・ダイエット」などをコンセプトとした商品投入は依然活発で、スムージータイプの青汁製品も人気を集めている。

青汁素材を用いた機能性研究では、抗メタボ、便通改善、抗酸化、抗アレルギー、肝機能改善、美肌作用、抗ストレス作用などさまざまな有効性が確認されている。来春に導入される新機能性表示制度を視野に、最終製品で臨床試験の準備を進める動きも。一方、トクホ青汁の市場は全体的にやや縮小傾向にあるが、整腸関連の売り上げは増加傾向にあり、今後も安定した需要拡大が見込まれている。




健康産業新聞1542号(2014.8.20)より一部抜粋
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