2014年7月25日
カーライルが三生医薬の全株取得 受託業界の再編加速か

先月20日、投資会社のカーライル・グループによる三生医薬の株式取得が発表され、健康食品業界は騒然となった。機能性表示制度の導入で、他業種に比べれば未来に期待の持てる健康食品業界。投資会社であるカーライル・グループの狙いは推して知るべしだが、今後もこうした動きが活発になっていく可能性は高い。




カーライル・グループ(本社:米国ワシントンD.C.)は先月20日、三生医薬(株)(静岡県富士宮市)の全株式を取得すると発表。株式取得は8 月中に完了する見込みとした。四條和洋社長ら現経営陣を中心とした運営を継続、創業者の近藤隆会長は顧問として残る。カーライルでは、三生医薬の経営理念・文化を尊重し、経営陣と協働していくことに言及している。
三生医薬では、国内健食受託市場が堅調に推移していると認識。「機能性表示解禁等により、市場は一層拡大するものと考えている」としている。三生医薬ではこうした中でカーライルとの資本提携を決めた理由として、ユーザーニーズの多様化・高度化、グローバル展開などに対応するために、「さらなる成長戦略並びに経営体制の刷新を実現していく必要があるとの認識に至った」としている。カーライルでは株式取得額を明らかにしていないが、近年、健康食品業界でも巨額のM&Aが目立つようになっている。三生医薬は1993年の設立で、受託市場では後発だが、「最先端の製剤技術」「絶対の品質」「信頼される製品」を社是に急成長。従業員数は639人で、静岡県に5 工場を有し、2013年12月期には売上高159億円を計上するに至った。利益は11億円程度とみられる。

売上高ベースでみる健康食品の受託製造市場規模は2,500億円前後と推計される。企業数は200社超。トップは売上高286億円(13年8 月期)のアピで、売上高159億円の三生医薬を含めて、100億円超えの企業は数社にとどまる。有力企業の多くは売上高数十億円クラスで、10億円未満の企業も少なくない。
今回のカーライルの動きは、ヘルスケア市場が投資会社の目に留まる成長産業であることを裏付けているともいえる。カーライルとは別の投資会社で、業界では名の通った受託企業に関心を寄せるところも。
来年3月に導入される新たな機能性表示制度によって求められる安全性のレベルはさらに高まっており、今後、受託市場では再編・寡占化が進み、将来的には大手・有力10~20社程度に絞られていくとの見方もある。また、固有記号制度の見直しの動きが市場に影響する懸念も。制度の見直しによって受託企業が表舞台に立つようになれば、企業の信頼度といった観点から、買収・再編の動きをさらに加速させるとみる向きもある。





健康産業新聞1536号(2014.7.2)より一部抜粋
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