2013年11月8日
【美肌戦略】一兆円市場にらみ提案活発化、新たなキーワードは「肌細胞ケア」

化粧品、サプリメントなどを加えた美肌市場はこの数年、着実に伸長している。経済産業省の化学工業統計をみると、2012年のスキンケア化粧品の国内販売金額は約6,380億円。さらに薬用化粧品や光老化予防商品(UVケア)、海外ブランド化粧品、美顔器、美肌サプリメントなどを加えると、広義の美肌マーケットは1兆円を優に超え、毎年のように様々な訴求が行われている。今夏、カネボウ化粧品の回収事件により、その中のひとつである「美白」市場への影響も懸念されたが、業界への悪影響は意外に少ないとの声が多く、より「効果+安全性」を付与した製剤開発に関心が高まってきている。このほか、2011年に新効能の表示が認められた抗シワ製品、そして海外コスメの影響から「肌細胞ケア」「幹細胞コスメ」「ステムセル」などのいわゆる「細胞系コスメ」も注目されてきている。さらにインナーケアの重要性から、内外美容商品の提案も活発化し始めている。




■カネボウ事件の美白市場への影響は!?
美肌訴求商品はエイジングケア市場と相関しながら着実に市場を形成、“いつまでも若く元気でありたい”という高齢者のエイジングケア志向、さら40代に突入した団塊ジュニアを加え、今後さらに市場拡大が期待される。
そうした中、美肌市場での新たなキーワードとして浮上しているのが「肌細胞ケア」「幹細胞コスメ」「ステムセル」などのいわゆる「細胞系コスメ」。「海外コスメの戦略はより顕著に“肌細胞をケアしてTOTALアンチエイジングを実践する”という方向に向かっている。こうした傾向は国内でも見られ、原料でもリンゴ果実培養幹細胞原料をはじめとした幹細胞系の原料が国内外問わず見受けられるようになってきた」と複数の化粧品受託が最近のトレンドを指摘する。また、ペプチド系原料も相変わらず盛況で、よりコアな美肌ケアを目指した商品に向けた各種成分が化粧品原料メーカーから提案されているという。
このほか、承認された医薬部外品(薬用化粧品)をOEM商品などで提供すること、自社オリジナル化粧品素材の開発、一昨年に厚生労働省が化粧品の効能範囲に追加した「抗シワ」対応などは、この数年の基調でもある。
また、カネボウ化粧品の自主回収事件の余波から若干トーンダウンしているように見受けられる「美白」商材は、「特に悪い影響はない。むしろ、自前の美白処方は好評」、「美白ケアは、相変わらず女性の美肌追求の最重要テーマのひとつとして常にニーズがあり、『効果+安全性』を付与した製剤開発が急がれる」など化粧品受託企業での影響は少ないようだ。しかし、「一部の消費者の間では、こうした事件の影響から自然派化粧品を求める傾向もあり、多少の影響は否めない」との声もある。
こうしたことから、今後美肌市場は、広い意味での“美肌”にはじまり、市場が要求する“抗シワ”や“美白”、“保湿持続”、“細胞系ケア”、“ナチュラル志向(自然派)”など、消費者のニーズに応えることが求められそうだ。化粧品受託企業の多くも、そうした点に対応しながら、化粧品の企画立案から処方開発、各種試験の実施、商品化にいたるまでをトータルにサポートしていくことが一層重要と見ている。




■大手化粧品メーカーでは必須アイテムの内外美容商品
この数年急速に浸透しているのが「内外美容」商品だ。化粧品最大手の資生堂が40代女性をターゲットに化粧品と健康食品等をセットにした内外美容商品を3年前に市場投入。その後、カネボウ化粧品、ポーラ化粧品など大手他社も“インナーコスメ”の名称でサプリメントを投入、最近では訪販大手のヤクルトが美容商品を全国展開するなど、内外美容市場の本格形成が始まっている。
内外美容を手掛けるほかの受託企業は、「美肌商品や内外美容商品はターゲットとなる消費者の年齢、販路、価格帯等で微妙に商品開発が異なる。化粧品とサプリメントに共通する訴求点やコンセプトの設定が重要で、クライアントの要望をいかに具現化するかが重要」としている。
現時点で化粧品メーカーの内外美容市場参入は大手が中心で、中堅の化粧品メーカーの参入はこれからといえる。これについてある受託企業は「中堅化粧品メーカーは、内外美容のコンセプトは面白いが、自社マーケティング力や異業種であることを考慮し、売りづらさを想定しているのではないか。機能性表示解禁など新たな契機が生じれば、新たな市場参入が期待できるはず」としている。





健康産業新聞1503号(2013.10.16)より一部抜粋

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