2013年11月5日
”冷え”対策 温熱商材季節問わず人気に

■美容・アンチエイジングから予防介護・ロコモ対策まで・・・
冷え対策の温熱商材に新たな動きが出始めた。メディア露出が増え、冷えに対する消費者の知識が向上したことや、美容・アンチエイジング分野での冷え対策が浸透し始めたことなどを背景に、冬場限定の商材から通年商材に広がりが見られる。さらに認知症やロコモ対策に対する温熱の有用性も明らかとなりつつある中、高齢者の予防介護分野での普及にも拍車が掛かっている。健康業界ではもともと人気の高い温熱商材だが、新たな分野への普及を通じて、さらなる市場拡大が見えてきた。




■厳冬予報で動き活発 通年商材へ広がりの予感
気象庁が発表した長期予報によると、今年12月から冬型の気圧配置が強まり、2 月にかけて全国的に寒気の影響を受け、平年よりも気温が低く、寒い冬となる見通しだという。「平年並みか低い」予想は3 年連続となる。あるメーカーの代表は、問屋の秋冬物の商談会で、多くのバイヤーが夏場にも関わらず、同社を含む冷え対策商材のメーカーと積極的に商談を進めていたといい、「温熱商材の引き合いは、例年よりも動きは速い」という。今回の取材では、このように今シーズンの冷え対策市場も昨年同様、明るいことが予想されるコメントが複数聞かれた。

一方、体を温める温熱商材は近年、季節を問わず人気が高まっている。今年3 月の「健康博覧会2013」では、健康・美容機器メーカーの中で、約3 割もの企業が温熱機器をはじめ温感肌着、岩盤浴マット、炭酸泉など、体を温める商材を出展した。今年の温熱商材のトレンドとしては、テレビなどの影響もあり、人工炭酸泉製造装置や炭酸入浴剤など炭酸泉関連の人気が高いようだ。温熱商材が人気の背景には、書籍や女性誌などメディアによる露出が増え、冷えに対する消費者の認知向上が挙げられる。ここ数年、専門家が重要性を訴えてきた「夏場の冷え対策」についても対策意識が向上。さらに冷えが健康だけでなく、美容やダイエット、アンチエイジングにも密接に関連しているとの理解が、いよいよ消費者の間で定着しつつあるようだ。

著書を通じて、「冷えは肥満やセルライト、むくみ、肌のシミやクスミ、髪のパサつきなどの原因」とし、いち早く“冷えは老化のシグナル”と提唱してきた全国冷え症研究所の山口勝利所長も最近の傾向について、「冷え取りのニーズが、美容やアンチエイジング分野で高まっている」と語る。山口氏の治療院を訪れる患者の多くは60代以上の中高年女性だが、最近では、その大半が冷え治療を通じて、「美しくなりたい、年齢より若く見られたい」という目的意識を持っているという。

美容・アンチエイジング分野での需要拡大や、夏場の冷え対策のニーズ拡大に伴い、最近になって温熱商材は冬場限定から通年商材へと徐々に広がりを見せつつある。近年商品開発が進んでいる「ぽかぽか系サプリメント」の分野でも、代表格のショウガやヒハツが菓子や飲料など広く食品全般に広がりを見せているほか、抗酸化成分を含むブラックジンジャーなどの登場で、ダイエットや抗メタボ、アンチエイジング素材としての利用が進み、冬の定番素材から通年素材に移行し始めている。




■認知症、ロコモ対策への温熱の有用性も明らかに
一方、温熱の新たな効果として認知症やロコモ対策への有用性も明らかになりつつある。山口氏によると、最近の医学界の研究では、腸を活発に動かすことで、脳の働きも良くなる腸脳相関に注目が集まっているという。そこで同氏は、オリゴ糖や乳酸菌、食物繊維などのサプリメントで腸内環境を整えた上で、温熱療法で腸の代謝を高めると同時に、ストレスを解消させるとことで、脳が活性化され、脳からのシグナルを通じて運動器が活発に動くことを確認。グループの100ヵ所以上の介護施設で、運動麻痺やロコモ患者に対し、サプリメントに温熱療法と独自の運動療法を組み合わせた療法を実践。多くの改善事例を蓄積している。現在は医師や介護士とも連携して同療法の研究会を立ち上げ、さらなる研究を推進しているほか、同療法をベースに、家庭でも実践できる療法も開発。そのノウハウを講習会を通じて、マッサージ施設やエステサロン、介護施設などに提供し、広く普及させる活動も始めている。

もともと高齢者は加齢に伴う生理機能や運動機能の衰えから、平均的に体温が低く、リハビリや運動前に体を温めることの有用性は知られていた。老人ホームや高齢者住宅向けに人工温泉商材の販売を行なうメーカーでも、高齢者施設が増加する中、入居者サービスとして導入する施設が近年増加しているとコメント。臨床データが揃いつつある中、今後は高齢者の予防介護やロコモ対策分野での温熱のさらなる活用が期待される。





健康産業新聞1502号(2013.10.9)より一部抜粋

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