2013年10月25日
桑の葉 抗糖尿素材の代表格に成長、国産素材も台頭

今や、ケール、大麦若葉と並び青汁原料として定番化しつつある「桑の葉」。神奈川県科学技術政策推進委員会などが行った共同研究により、小腸における糖の吸収阻害のメカニズムが明らかになって以来、機能性食品として急速に認知が拡大している。最近では、青汁の他、カット系ダイエット商材に配合され、お茶や麺、菓子類など一般食品などにも配合されるようになっている。原料は輸入が中心だが、全国各地で桑の葉を6次産業化する流れもあり、国産原料のプレイヤーも増えている。産官学の連携もあり、品種の改良や新規機能性成分の研究なども活発に行われている。




■糖吸収阻害作用が高い栄養価が人気
現在、日本で流通している桑の多くが輸入物で、タイ産や中国産が占める。桑の葉が糖の吸収を抑えるしくみは、豊富に含まれるアルカノイドの一種「1 -デオキシノジリマイシン」が小腸の糖分解酵素α-グルコシダーゼの活性を阻害することで、糖が小腸で吸収されることなく、そのまま体外へ排出されるというもの。インスリン分泌やインスリン作用を促進して血糖値を降下させる医薬品とは異なり、血中のインスリン濃度を抑制することを特徴としている。今では、抗糖尿素材の代表的な存在となりつつあり、多くの青汁飲料、健康食品に配合されるようになってきた。また、蚕の餌から機能性食品原料として認知されるようになり、桑の葉をメインとした『桑の葉茶』も登場。その他、麺やお菓子など一般食品にも幅広く展開しつつある。

供給されている原料の形態としては、主にエキス末やパウダー、茶葉などが流通。エキス末がサプリメントに、パウダーは青汁・お菓子などに利用されることが多い。エキス末取り扱いNo.1 がトヨタマ健康食品。カット系ダイエット商材に採用が決まるなど好調に推移している。同社では、現在エキス末の原料供給がメインだが、今後桑の葉の機能性の認知拡大を目指し、最終製品の開発にも力を入れていくとしている。第一弾として、桑の葉青汁を手軽に食べやすく、さらに美容にも配慮した『食べたい時の桑葉青汁コラーゲンゼリー』を来月発売する。なお、「D N J®」は食薬区分では医薬品に分類されるため食薬区分収載前に「D N J®」を商標登録したトヨタマ健康食品を除いて薬事法上、最終商品への表示はできない。

また、桑の葉は糖の吸収を抑える働き以外に、その栄養成分も注目されている。食物繊維の含有量は、不溶性と可溶性の合計が53%あり、これはごぼうの食物繊維量(51%)に相当。緑茶葉とほぼ変らないビタミン量を持ち、植物ステロールやフラボノイドも確認されている。吸収されなかった二糖類が大腸で腸内フローラの餌となるため整腸作用も期待できるという。




■品種・機能で差別化を提案、国産桑の葉原料の供給が本格化
「桑」と言っても様々な品種があり、養蚕で使う桑と食用は全くの別品種。食用で主に使用される品種が「一ノ瀬桑」や「島桑」など。近年桑の機能性が解明され、認知拡大するに従い、農業の活性化や新産業の創出などを目的に、食用桑の栽培に力を入れる自治体が増加している。全国各地で産官学民が連携し、機能性の研究や新品種の開発が行われている。

国産桑をリードするのが、桜江町桑茶生産組合。同組合では、島根県、島根大学との共同研究で抗動脈硬化作用を有する桑葉の新規成分「Q 3 MG」を発見。桜江町産桑の葉に含有量が高いとして、他品種との差別化提案を行っている。また、町おこしを兼ねて、「一ノ瀬桑」の栽培に力を入れるのが桑郷。食用桑の代表的な品種「一ノ瀬桑」発祥の地である山梨県市川三郷町に本社を構え、「一ノ瀬桑」を生産している。鹿児島で、比較的新しい品種「センシン」を自社生産し、原料供給及び、桑茶のO E M、最終製品の販売を行うのが桑専門店わくわく園。同社で栽培する「センシン」は、「D N J®」の他にも、カルシウムが牛乳の約23倍、食物繊維がレタスの約34倍、鉄分がほうれん草の約20倍、ポリフェノールが緑茶の約8 倍含まれるという。今年7 月には有機J A S 認証も取得している。また、鹿児島の桑産業全体を盛り上げていくため、同社が中心となり、「かごしま桑振興会」を今年1 月に結成。「桑の6 次産業化を見据え、取り組んでいきたい」としている。最終製品で、地域性を打ち出しているのが、エンチーム。京都産有機栽培の桑の葉を原料とした青汁『特選桑の葉』を発売。有機J A S 認証を取得した桑の葉をメイン素材にギムネマシルベスタ末などをブレンド。京都産のブランドイメージ、完全国産、有機栽培の安心感などを理由に人気があるという。





健康産業新聞1500号(2013.9.25)より一部抜粋

出展資料請求はこちら
ご存知でしたか?助成金を活用した展示会出展について
出展社専用ページへ
ページトップへ戻る