2013年9月20日
「健康寿命の延伸」国策に 厚労省、健康づくりでキャンペーン

6月14日閣議決定した「日本再興戦略」によって、健康食品の機能性表示解禁以外にも様々な施策が動き出している。厚生労働省は2日に、同戦略に「国民の健康寿命の延伸」がテーマとして掲げられたことを踏まえて、9月から「健康づくり大キャンペーン」を開始すると発表した。また、同戦略には「健康寿命延伸産業」の育成も盛り込まれていることから、厚労省の掛け声にとどまらず、健康食品を含めた関連産業の活性化も期待されている。




厚労省が先月25日発表した「簡易生命表」では、2012年における日本人の平均寿命は、男性が過去最高の79.94歳、女性が長寿世界一となる86.41歳。テレビや新聞などで大きく取り上げられ、話題となった。米有力医学誌「J A M A 」が14日発表したデータでは、OECD加盟各国の平均寿命は、日本が82.6歳で34ヵ国中トップだった(2010年のデータを分析)。しかし“長寿国ニッポン”は大きな課題を抱えたままだ。日常生活に支障のない「健康寿命」と「平均寿命」との間に存在する“不健康な期間”の存在である。2010年のデータでは、「平均寿命」と「健康寿命」の差は、男性は9.13年、女性は12.68年。誰もがこの通りになるというわけではないが、今は元気であっても、これだけの長期間を不健康なまま過ごすリスクが未来に横たわる。さらに平均寿命が今後延びていっても、健康寿命との差が解消できなければ、医療費・介護費等の増加につながるのは必至だ。健康寿命に関する厚生労働科学研究(研究代表者:橋本修二氏)によると、要介護2 以上の認定者減少分が、すべて認定なしに移行した場合、介護費・医療費の削減額は年間5,291億円になると試算されている。「日本再興戦略」では、健康寿命の延伸に向けて、2030年の「在るべき姿」を提示。「効果的な予防サービスや健康管理の充実により、健やかに生活し、老いることができる社会」などのビジョンを示し、そのための「健康寿命延伸産業の育成」を盛り込んだ。健食の機能性表示解禁を含む「食の有する健康増進機能の活用」はこの中の具体策として示されているものである。厚労省では同戦略を踏まえて、9 月の健康増進普及月間において、「『いきいき健康大使』の任命」および「『健康づくり推進本部』の設置」を号令に、“健康づくり大キャンペーン”を開始することを決定。健(検)診受診率の向上等を目的とする。健康づくり推進本部は厚生労働相を本部長とする省内横断的組織となる。今年度はこのほか、「健康寿命を延ばそうアワード」による大臣表彰などを実施する。しかし、健康寿命の延伸に向けた課題は多い。「日本再興戦略」では、個人の予防への取り組みが不十分な理由として、「健康なときは、食事管理や運動などの予防・健康管理を継続して行う意識が弱くなる傾向がある」ことが指摘されている。厚労省の掛け声だけでなく、産業界を巻き込み、“健康に老いる”ための社会を実現することができるか。今まさに、ロコモ予防等に役立つ健康食品の活躍の場を広げる好機が訪れている。




健康産業新聞1496号(2013.8.28)より一部抜粋

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