2013年9月2日
口腔ケアで健康寿命延伸 歯科領域でサプリ活用進む

クリニック内にサプリメント外来を設ける歯科医院が増えている。診療所でのサプリメント販売は保険外の自由診療だが、歯科医院は従来から審美施術など自由診療を扱うため、歯科患者にとって自由診療コストへの抵抗感は少ない。さらに、ハミガキ指導など、患者の健康状態に関するカウンセリングが日常化していることで、サプリメント提案をしやすい環境が整っている。口腔衛生は全身の健康状態にも深く関わることから、口腔を入口として健康寿命の延伸を目指す動きも活発化してきた。




全国に開業する歯科医院は約6万8000クリニック(医療施設動態調査)。歯科医院に通院する患者数は1日で全国130~140万人に上る。このうちすでに、約3000~5000医院でサプリメントの取り扱いが広がっていると、アンチエイジング歯科学会の松尾通学会長は話す。同学会では食べる、噛む、咀嚼する、飲み込む、口腔機能とエイジングケアの専門家として栄養に注目。独自の認定サプリメントアドバイザー制度にも着手した。すでに7回の講習会を行い、約300人が認定をうけ、臨床指導を行っている。扱うサプリは乳酸菌やビタミンなど。口腔衛生指導を実践する医師からは、サプリメントを活用すると、治療経過が良好、治療中の出血が減った等の意見も多い。

2011年には『歯科口腔保健の推進に関する法律』が施行され、「口腔の健康が国民の健康で質の高い生活を営む上で重要な役割を果たす」と明記された。学術領域では、口腔衛生と全身の健康が密接に関係していることが指摘されている。特に、歯周病菌は歯肉から血管内に入り込み、慢性炎症を引き起こすため、インスリン抵抗性や血糖値の上昇が生じ、糖尿病のコントロール難しくなるという。ほかにも、口腔ケアは早産リスク低減、がん化学療法の副作用低減、認知症進行抑制、誤嚥性肺炎のリスク低減などに寄与するとの報告が相次いでいる。厚生労働省もがん医療分野での医科歯科連携を推進する。がん治療の質を向上させることが目的だ。国立がんセンターは昨年、「がん医科歯科連携推進外部パネル」を設置。がん対策推進基本計画(2012年改訂)にも「医科歯科連携」が盛り込まれた。口腔衛生と全身の健康は相互に影響することから、医科歯科連携は医療の効率化、医療費削減にも好材料だ。

口腔ケアのニーズの高まりに反し、サプリメントのメーカーにとって、歯科ルートは開拓しづらいチャネルとも言われる。一般の食系・薬系ルートとは異なる歯科専門の問屋が流通を担っているためだ。また歯科系問屋は地域ごとに細分化されていることも入口を狭くしている。オーラルケアタブレットを展開するビーンスターク・スノーでは、医療従事者向けの「口腔ケアセミナー」を独自に定期開催する。歯科医師や歯科衛生ばかりでなく、看護師や言語聴覚士、作業療法士などの幅広い職種が参加している。口腔ケアが歯科や医科、在宅で広がれば、予防医療としてメタボリックドミノの上流で問題解決をもたらす。サプリメントは口腔衛生の向上を通じ、全身の健康状態を改善させ、健康寿命の延伸に寄与することが期待されている。

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