2019年4月25日
特集【馬の油】 若年女性捉え、国内需要上向き

 馬の油(馬油)は、約4,000年前の中国騎馬民族の時代から使用されていたとされ、5~6世紀頃の中国の医師・陶弘景の著書『名医別録』に「馬の油は髪を生ず」との記述が初めて登場する。日本には、奈良時代に中国から渡来した唐の僧侶・鑑真が、馬油の効用を伝承したとされ、長い間、火傷、切り傷、アカギレなど皮膚治療の民間薬として用いられてきた。

 馬油の脂肪酸組成はヒトの皮下脂質に近く、皮膚への浸透性に優れているのが特長。不飽和脂肪酸の含有量が59~65%と高く、n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸をバランス良く含む。天然由来で肌にしっとりと、なじみやすいことから主に化粧品として製品化されている。

 4年ほど前に中国人を中心とした外国人観光客、ソーシャルバイヤーによる爆買対象品になったことで、ドラッグストアやバラエティストア、ディスカウントストアなど免税店では、馬油100%のクリームをはじめ、馬油石鹸、馬油シャンプー・コンディショナーなど、様々な馬油製品が店頭で大きなフェースを占め、馬油市場はバブル期を迎えた。その後は中国の規制強化で爆買は鳴りを潜めたが、引き続き観光客個々の購買欲は高く、ソーシャルバイヤーによる越境ECの対象品としての購買は続いていた。だが、ここにきてインバウンド需要は終息に向かい始めている。

 一方で、バブル期に店頭での露出をはじめ、女性誌やTVなどメディアで馬油製品が取り上げられる機会が増えたことで、国内消費者の馬油に対する認知度は大きく向上、これまでは中高年が中心だった購買層が、若年層にまで広がりを見せている。特に馬油を知らない若年女性の目には、馬油が逆に新鮮な素材に映ったようで、主要各社とも「20~30代の若い女性の間に馬油ファンが増えている」と口を揃える。馬油100%のクリームや石鹸などは赤ちゃんの肌ケアに用いられるケースも見られる。

 馬油はもともと伝承薬的に使用されてきただけに、使ってみれば体感は十分得られる製品力の高さ持っている。若い女性ファンを開拓したことで、最近ではパッケージデザインや処方を含め、若い女性や、幼児を持つ母親を意識した製品など、バリエーションに広がりが見られ、多くの企業が「国内需要は上向きつつある」とコメントしている。つづく



詳しくは健康産業新聞第1666号(2019.4.17)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら

出展資料請求はこちら
ご存知でしたか?助成金を活用した展示会出展について
同時開催展
原料調達・OEM検討も同会場で行うことができます。
Food Design Expo
PR
第10回中国国際健康食品展示会 アジアの自然・栄養健康食品展2019
IHE China
ページトップへ戻る