2018年11月27日
特集【食品特許】 登録件数400件目前、用途特許活用広がる

 健康食品業界では従来、特許の取得よりも営業秘密として製造方法などをノウハウ化する手法が一般的だった。食品の製造方法は外部から解明されにくく、特許取得で技術公開される方がデメリットだと考えるメーカーが多かった。しかし近年は、化粧品や通販など異業種企業の参入件数の増加や、機能性表示食品制度の開始などもあり、特許で製品を保護する必要性の認識が浸透し始めた。

 特許庁データベースを基にした集計では、食品の用途特許の登録件数は390件を突破。審査基準の改訂から2年が経過したが、登録件数は年々増加している。原料メーカーが特許取得により自社原料のブランディングを進める事例や、受託メーカーが自社独自の製造工程を特許で権利化する事例も増加しており、今後の広がりも予想される。

 他社の先行特許との接触を避け、特許で保護された製品を開発、上市するためにはライバル商品の特許取得状況をベンチマークし、広い視点から自社製品の領域を作っていく必要がある。また特許権、意匠権、商標権にはカバーする範囲や期間、付与できるイメージに異なる特長がある。それぞれの特長を理解し、複数の知財要素権を掛け合わせ、多面的に製品を保護することが有効だ。

 また近年、食品メーカーは新規市場、生産研究開発拠点などを求め海外展開を進めるケースも多い。現地企業からの模倣を阻止し、製品を技術的な観点から保護するためには、特許権の
取得が不可欠だ。日本国内で特許権が存在していても、その効力は外国には及ばないため、メーカーは各国毎の特許権を取得する必要がある。

 世界152ヵ国が加盟する国際出願に関する条約(PCT)に基づく2017年の国際出願件数は4万7,425件(前年4万4,495件)。過去10年間の推移をみると、2008年の2万8,027件から2 万件近く増加している。PCT出願は加盟国である自国の特許庁に出願すれば、加盟国全てで出願日を確保でき、出願国確定まで原則30ヵ月の猶予がある点などで、パリ優先権を伴う直接出願に比べ優れている。

 海外特許出願前には、発明の内容、範囲を的確に把握し、自社の海外ビジネス戦略と合致するか、その発明が自社製品をグローバルに保護するために必要かどうかを精査することが重要だ。(つづく)



詳しくは健康産業新聞第1656号(2018.11.21)で
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